現代行き列車 未来停留所2

田舎の国道沿いに佇む、どでかいショッピングモール。

さしずめ`あの頃のジャスコ’とでも形容するのが私にとっては正しい。

そこを貸し切り、

「今から15分間、上から下まであなたが欲しい商品を全て差し上げます。」

どうやら私は、成し遂げた、らしい。

判然としない中で、とにかく駆け出す。こういう状況下での頭の回転速度は類を見ないものである。

しかし、日々アレが欲しいコレが欲しいだのECサイトを血眼で物色している割に、自分は何が欲しいんだろう、何が欲しいの…ねぇっ…もう時間ないよぉお!と駄々をこねる子どもよろしく頭を掻きむしるのだ。

覚えておいてほしい。そういう時は、とりあえず高価な品を選ぶのだ。何かなんて構わない。手当たり次第に、コレッとお買い上げの札をぶち貼るのである。

これが戦い方なのだろう、いやこれしかない。

え、これもいいんですか、とPCコーナーの店員に恐る恐る確認し「もちろんでございます」と笑顔の返答が来た時の脳汁の溢れ方たるや。

ちなみに、どこのなんのメーカーなのかは全く分からない。

サイズなんて計りもせず無垢材の家具をノールックで「これもくださーい」と駆け抜けながらお買い上げ成立。

メイウェザーが、来日して貸し切りで買い物を楽しんでいた時ってこんな感覚だったのかなぁ。なんて思い返すが、まずメイウェザーはそんなダサイ買い方はしないということだけ注を入れておこう。

制限時間が迫る中で、最後の最後に何か、何か一矢報いるものはないか…と勝手に何者かと戦っていた私はPS5を見つける。

…これだ。

普段ゲームなんか一切しないのに恍惚の表情を浮かべていたが、ふと、待てよ。これって必要だっけ。こんなの買ったところで何になるんだ。いやいや、買っておいて損はないからっ。そう押し切って一仕事終えたのであった。

寛人